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JOURNAL

2021.07.04

藤森もも子さんが経営者の視点で打ち明ける、人生の“ビター”な話。

「キャラメライフ」のプロダクトをこよなく愛する憧れの人にインタビューするこちらの連載。第9回目からは、東京で人気のブーランジェリーを2店舗経営する藤森もも子さんにインタビューさせてもらう。若くして経営者として辣腕をふるう彼女に、人生のほろ苦い側面について聞いてみた。

──藤森さんは会社経営をしながら、趣味のゴルフ好きを発信するインフルエンサーとしても人気ですよね。ご本人にも華があって、きらびやかな生活を送っているイメージが。“ビター”な感情を抱くのは、どんなときでしょうか?

 

藤森:そうですね……人生は、生まれてから死ぬまでずっとビターです(笑)。赤ちゃんとしてこの世に生まれた瞬間から、息をひきとるまで。特にパン屋の経営を始めてから、そう感じるようになりました。

藤森もも子さんが経営者の視点で打ち明ける、人生の“ビター”な話。|CARAMELIFE

──なんと、予想だにしなかった答えです(笑)。

 

藤森:お店って、ちょっと手を抜いた瞬間に大きく結果に出るんです。巻き返すためには並々ならぬ努力が必要で……筋トレやダイエットと同じだな、とよく思いますね。太るのは簡単だけれど、やせるにはものすごい努力がいる。経営もそれと似ていて“人生って修行だ、苦行だ”といつも感じています。

 

私はよく、周囲から「ラッキーだね」といわれるんです。幼稚園から小中高と私立の学校に行かせてもらい、フランスの大学に留学して。日本へ帰ってきたあとはしばらくPR会社に勤めた後、独立して自分でPRの会社を立ち上げました。その後、ベーカリー経営の道へ。

 

そんな具合で何をするにもわりと簡単にスタートを切れたので、周りから評価されることも多かった。でも、自分に関わる人たちをきちんと幸せにできているか、いつも模索と試行錯誤の日々ですよ。

藤森もも子さんが経営者の視点で打ち明ける、人生の“ビター”な話。|CARAMELIFE

──経営者という立場にいると、背負うものが自分の人生だけでなくなってくるんですね。

 

藤森:はい。ベーカリーの初代である父もそうですが、私の周りには経営者が多くて。彼らは朗らかで楽しそうで、いつも絶好調に見えるんですよね。けれど、実はすごく孤独で。それが最近ようやく私にもわかりました。

 

例えて言うなら、大海原に投げ出された小舟にいる感じ。「いったい今、どこにいるんだろう?」という感覚によく陥るんですよね。でも、その舟に乗っているのは自分だけではない。しかもすでに乗せてしまったその人たちは、私のために集まってくれていて……。

 

どんなときもつややかに、楽しそうに振る舞わないと、社員もお客さんも不安になってしまうんですよね。“この舟は大丈夫?”と思わせるわけにはいかない。だから一人で考えることも多く、モチベーティブなときと不安なときの落差が大きいなと感じます。

藤森もも子さんが経営者の視点で打ち明ける、人生の“ビター”な話。|CARAMELIFE

──たしかに自分だけならよくても、他人を巻き込むとなると多大な責任が伴いますね。そんな重圧につぶされないための、ご自身なりのコツなどは何かありますか?

 

藤森:私の性格上、よいことや幸せなことに自分の焦点を置いていると、マイナスなことが起きたときにすごく沈んでしまうんです。だから、いい意味で“期待しない”ことが、いちばんの秘訣かなとは思いますね。自分の価値観やスタンダードを人に押しつけないのもそうだし、やってもらえて、理解してもらえて“当たり前”ということはないんだなと。そう考えることで、いろいろなことを許せる自分になってきたような気がします。

 

──まずは自らの考え方を状況に合わせ変えていくことで、自分も周囲もスムーズに物事を進められるようになるんですね。

 

次回は、藤森さんの“スイート”な理想についてお伺いします。

藤森もも子さんが経営者の視点で打ち明ける、人生の“ビター”な話。|CARAMELIFE

藤森もも子
「ふじ森」代表。都内でブーランジェリー「ふじ森」と、「ル トーキョー フレンチベーカリー エスプリ」の2店舗をプロデュース。PRコンサルタント、ジャーナリスト、フリーアナウンサーの顔も持ち、PR会社でも代表を務めている。趣味のゴルフについて発信するインスタグラム(@momoko_golf)が人気。

衣装撮影協力: Avie (@avie_andensal/アネンサール 03-6786-9267)
ロケーション撮影協力: Curative Kitchen(https://curativekitchen.jp/東京都渋谷区神宮前4-5-13 1F/03-6384-5881)

 

Edit: Satoshi Nakamoto
Photos & Video: Kazumasa Kawasaki
Text & Interview: Misaki Yamashita