ミラクルひかるさんの“ビター”な局面を変えた、人生の極意。
「キャラメライフ」のプロダクトをこよなく愛する憧れの人にインタビューするこちらの連載。第25回目からは、ものまねタレントのミラクルひかるさんに話を伺っていこう。周囲の人を瞬時に笑顔にしてしまう彼女が持つ、人生の“ビター”な状態を変えたモットーとは?
──ミラクルさんはテレビやライブで活躍される傍ら、最近はYouTubeでこれまで以上に多彩なものまねを披露し、大きな話題を呼んでいますね。お笑いタレントさんは若い頃の下積みが大変なんてよくいわれますが、“ビター”な思い出などは何かありますか?
ミラクル:今の仕事を始めたときもたしかに大変でしたけど、私にとってはその前のほうが“ビター”でしたね。“若い頃は苦労すべき”という考えがどういうわけか自分の中にあって、むしろ“スイート”な道を自分から避けて通っていたように思います。
──なんと! タレントさんになられる前は、どんなことをされていたんですか?
ミラクル:美容師やエステティシャンなど、接客の仕事をしていた時期があったんです。憧れがあって、自分からチャレンジしようと飛び込んだのですが、厳しい世界でした。1度目の上京では美容師の修業をしていたものの、心が折れて一度実家に。療養してお金を貯めたあとふたたび上京し、次はエステサロンの仕事に就きましたが、なんだかスッキリしませんでした。
──その頃から、本当は舞台に立ちたいというような気持ちがあったのでしょうか?
ミラクル:いえ、そういうわけではないんです。むしろ美容師やエステティシャンのような、人を輝かせる裏方の仕事で大成したいと思っていました。でも、やっぱり向き不向きがあるんでしょうね……。“美容師になりたいなら国家資格さえ取れればいい”みたいな、その当時の周囲の考え方にどうしてもなじめなくて。
苦労はするべきと思っていたからその環境で頑張っていたんですけど、同時に“こんな苦しみを感じたまま、人を幸せにできるのかな?”という思いに苛まれてモヤモヤしていました。そうしたら、あるとき近しい友人から「芸人になっちゃえば?」と言われて。その言葉に背中を押されて方向転換してからは、いっきに人生が“スイート”になっていきました。
──そうだったんですね。今のご自身にあって当時はなかった、“スイート”な人生を送るためのモットーなどは、何かありますか?
ミラクル:何事にも、遊び心を持つことですかね。本当にできる人って、押さえるところは押さえるけどあとは自由、みたいなスタンスで創造性を発揮していると思うんです。“資格さえ取ればよくてあとは無頓着”ではなくて、物事の全体像やちょっと先の未来を見据えながら、やるべきことはやったうえで応用を利かせ、進化していける自分でありたいと考えています。
──その当時に学んだことが、今のお仕事をするうえでの信念にもなっているんですね。
次回は、ミラクルさんの“スイート”な時間の過ごし方についてお伺いします。
ミラクルひかる
ものまねタレント。抜群の歌唱力に裏打ちされた“歌まね”から、ものまね対象の人物が憑依したかのような“声まね”まで、高いクオリティを誇るレパートリーの数々で、女性ものまね芸人の新境地を開拓。バラエティ番組のほか、最近は自身のYouTubeチャンネルも話題に。
Edit: Satoshi Nakamoto
Photos & Video: Kazumasa Kawasaki
Text & Interview: Misaki Yamashita