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JOURNAL

2021.09.05

沖知子さんの人生観を変えた、“ビター”な転換点。

「キャラメライフ」のプロダクトをこよなく愛する憧れの人にインタビューする連載第17回目。今回から、プロフェッショナルヨガ講師の沖知子さんに話を聞いていく。彼女が今のキャリアを選択するきっかけとなった“ビター”な出来事と、そこから抱きつづけている信念とは?

──ミス・ワールド・ジャパンのファイナリストに選ばれた経験をお持ちの沖さんは、ナチュラルな美しさが魅力的。ヘルシーでほがらかで、他人の“ビター”な感情まで浄化してしまいそうなほどですね。

 

沖:そうですか? “元気だね”とよく言われるのですが、けっして努力してキャラクターをつくっているわけではないんですよ!(笑)

 

ただヨガと、その中でもとりわけ呼吸を大事にして生活しているのですが、“足るを知る” とか“貪欲にならない”、“今あることに感謝する”といった教えがあって……。そんな哲学を学んだからこそ、今の自分があるのかも。人生よいことばかりではないですが、それで救われました。

沖知子さんの人生観を変えた、“ビター”な転換点。|CARAMELIFE

──ヨガの教えに支えられた経験をお持ちなんですね。

 

沖:はい。人生の中でも大きな転換点となったのは、やはり家族の死です。実は私、すでに姉と父をガンで亡くしていて。姉が他界したのがちょうど、私が大学生で就職活動をしていたタイミング。今後の人生を考えているときだったんです。

 

それまでは、自分も周囲の人も健康でいるのが当たり前で。姉だって入院したけれど、まさか亡くなるとは思っていませんでした。すごくショックだったぶん、そこから人生や健康について深く思いを巡らすようになったんです。

沖知子さんの人生観を変えた、“ビター”な転換点。|CARAMELIFE

──そうだったんですか……。ヨガが体だけでなく、マインドの拠り所にもなったんですね。

 

沖:ヨガはよく痩せる効果とか、ポーズをとることにばかり目を向けられがちなんですけど、実はポーズは8段階ある要素のうちのたったひとつにすぎません。その残り……つまりヨガで学んだ哲学や、そこから得た切り替え力が、私の大きな力になっていると感じます。

 

例えば、どんな人でも肉体には限界がある。だから、大事なのは“どこに生きるか”よりも“みんなの記憶の中にどう生きるか”ということなんです。その意味でいうと、父と姉は私が思い返すかぎり私の記憶の中に今も生きていて、ずっと一緒にいてくれている。たまに“お父さん、お姉ちゃん、パワーを貸して!”って、お願いすることもありますし(笑)。

沖知子さんの人生観を変えた、“ビター”な転換点。|CARAMELIFE

──意識したことがなかったですが、たしかに他者の記憶の中でどうあるかって、自分が生きている時分から大事なことかも。とはいえ、日常の中で落ち込む些少なことって、どうしてもありますよね……。そんなときはどのように乗り切っていらっしゃるんですか?

 

沖:落ち込んだら、偉大なる自然に力を借ります! 今は旅行に行くのがなかなか難しいですが、私は海が好きなので、海を眺めに行くとか。呼吸を整えて、おいしい空気を吸って。そうするとおのずと、“なるようになる”って思えてくるはずです。そのスタンスで挑みましょう!

 

──哲学でマインドの強さを築き、自然や地球を味方につけるって素敵ですね。

 

次回は、沖さんを癒す“スイート”な行動についてお伺いします。

沖知子さんの人生観を変えた、“ビター”な転換点。|CARAMELIFE

沖知子
プロフェッショナルヨガ講師、株式会社「ブレストラン」代表。2016年にミス・ワールド・ジャパンのファイナリストに選抜され、初代「ミス・ヨガ」を受賞した。呼吸を見直すことの重要さを伝え、多くの人に笑顔を届けるための活動を幅広く続けている。

 

ロケーション撮影協力: チャヤマクロビ ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 東京汐留店(https://chayam.co.jp/restaurant/shiodome/東京都港区東新橋1-6-3 ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 東京汐留 1F/03-3573-3616)

 

Edit: Satoshi Nakamoto
Photos & Video: Kazumasa Kawasaki
Text & Interview: Misaki Yamashita