藤森もも子さんが伝授する、「キャラメライフ」とおいしいパンのマリアージュ。
「キャラメライフ」のプロダクトをこよなく愛する憧れの人にインタビューする連載の第12回目。今回も、都内で2店舗のベーカリーをプロデュースする「ふじ森」代表の藤森もも子さんにインタビュー。お気に入りのキャラメルとそれぞれに合うパンの種類について、詳しく伺った。
──前回、フランス料理の知識を織り交ぜながら、キャラメルとパンのギフトを提案してくれた藤森さん。キャラメルにもいろいろな食べ方がありますが、やはりパンとのマッチングが王道ですよね。ご自身のお気に入りフレーバーと、おいしいパンの食べ合わせを教えてください。
藤森:もちろんです! まずは、8月までの夏季限定フレーバー、マンゴーキャラメル。トロピカルな酸味の効いた味わいと、キャラメルのミルキーな優しい甘さがうまく調和しているんです。こういうフルーティな甘みや酸味には、塩バターロールがぴったり。
ミルクやバターを使ってこっくりとした味わいに仕上げたロールパンですが、うちのベーカリーではフランスで高い評価を受けているゲランド塩田の塩を採用していて。パンとキャラメルのまろやかな甘みへ、ガリッとしたしっかりめのお塩が味と食感の両方にパンチを効かせ、“甘い”だけで終わらないリッチなテイストを叶えてくれます。
塩はとくに暑い時季に摂りたくなる食材ですし、マンゴーと組み合わせることで、夏に適した食材同士のよいコンビネーションが楽しめますよ。スイーツや、甘くてマイルドなテイストがお好きな方にとくにおすすめです。
──実際に味見させていただきましたが、味と食感のコントラストが本当に引き立っていて、驚くほどに美味でした! それほど甘いものがお好みではない人には、どんな組み合わせがおすすめですか?
藤森:さっぱり食べられるものとしては、同じフルーツ系ですがレモンフレーバーのキャラメル。レモンのペーストと果汁を使った、従来のキャラメルらしからぬ爽やかさがクセになりますね。こちらにフランスパンを合わせるのもおいしいですよ。
実は、フランスパンも“塩が決め手”といわれるパンで、比較的たっぷりと塩が使われているんです。以前、職人さんが間違って焼いてしまった塩なしのフランスパンを食べてみたことがありますが、本当においしくなかった(笑)。つまり、パンの塩味とレモンの酸味で、人気の塩レモンのような取り合わせになるわけですね。
レモンフレーバーのキャラメルはフルーツベースだからさっぱり食べられて、甘いのがそれほど好きでない人にも楽しんでもらえると思います。
──たしかにこちらも、バゲットのしっかりした食感とソルティなテイスト、そしてレモンの心地よい酸っぱさのハーモニーが絶妙です! 甘味や酸味、そして塩味のバランス感が、上手なマッチングのカギになりそうですね。
藤森:そうなんです。甘さに甘さを足していっても、際限なく終わりがなくなってしまう。相反する味わいを組み合わせることによってこそ、味に広がりが出て“完結する”とよくいわれます。前回も例を少し挙げましたが、チョコレートにオレンジや柚子、レモン、フランボワーズ……など、甘さに酸味のある果物のテイストをプラスする手法は、西洋のお菓子によくありますよね。
料理に欠かせないのがパン、そしてパンに欠かせないのが料理です。キャラメルとのマリアージュもそんな観点から考えてみると、グンと幅が広がりますよ。
──パンとキャラメルはもちろん、いろんな料理に応用できそうな素敵なレッスンでした。自分なりに試して、お気に入りの組み合わせを見つけるのも楽しそうです!
次回からは、ファッションライターの丸山尚弓さんにお話を伺います。
藤森もも子
「ふじ森」代表。都内でブーランジェリー「ふじ森」と、「ル トーキョー フレンチベーカリー エスプリ」の2店舗をプロデュース。PRコンサルタント、ジャーナリスト、フリーアナウンサーの顔も持ち、PR会社でも代表を務めている。趣味のゴルフについて発信するインスタグラム(@momoko_fr)が人気。
衣装撮影協力: Avie (@avie_andensal/アネンサール 03-6786-9267)
ロケーション撮影協力: Curative Kitchen(https://curativekitchen.jp/東京都渋谷区神宮前4-5-13 1F/03-6384-5881)
Edit: Satoshi Nakamoto
Photos & Video: Kazumasa Kawasaki
Text & Interview: Misaki Yamashita